ドローンに応急手当なんか必要なの?

ドローンなんか落ちないよ。大げさだな

うちのドローンが落ちるみたいな言い方、やめてくれないかな

ドローンが落ちたときの機体の応急処置かと思ったよ


この講習を立ち上げた時からこれまで、何度もなく聞かされてきた言葉です。もしかするとこのページに辿り着いた方のほとんどが、同じように思われるかもしれません。それはそれで構いません。ご興味がないものを押し付けるつもりもありませんので、そっとこのままページを閉じていただいても構いません。


皆様はじめまして。DOSAを運営している株式会社ダイヤサービスの戸出です。
少なくとも私は6回、ドローンの墜落を経験しています。会社としては8回、経験しています。これが多いのか少ないのかの議論はここではしません。ただ間違いなく言えていることは「空飛ぶものは落ちる」ということ。飛行機でもヘリコプターでも落ちる可能性があるわけです。それなのにドローンが落ちないということは無いのではないでしょうか?

ドローン応急手当講習とは

空飛ぶロボット「ドローン」には多くの可能性が秘められており、少子高齢化の進む世界において、その重要性と必要性はますます高まっております。一方で便利なロボットではありますが、3次元を動くがゆえに、万が一の際は一気に凶器と化す可能性があります。ドローンのための応急手当講習(DEC講習: Drone Emergency Care)で、万が一起こしてしまった場合の事故の被害を最小限に食い止める方法を学びましょう。

※ドローン応急手当(DEC)講習は、DOSAを管理・運営する株式会社ダイヤサービスが実施する民間講習です。国家資格等ではございません。

ドローン応急手当講習開発の背景

(1) 人身事故発生時の負傷者救護が義務化。

2022年12月より、万が一ドローンで事故を起こしてしまい負傷者が出た場合にドローン従事者は、負傷者の救護対応が義務付けられました。

令和4年11月4日 制定(国空無機第223052号)無人航空機の事故及び重大インシデントの報告要領

(4)救護義務 法第 132 条の 90 第1項に規定する事故が発生した場合に、「負傷者を救護することその他の危険を防止するために必要な措置」として、操縦者が直ちに無人航空機の飛行を中止し、講じる必要のある措置をいい、具体的には次の事項をいう。なお、事故に該当する場合に限らず、必要と認められる場合には、所要の救護活動を行うべきである。

a)負傷者を救護すること
事故が起きたときは、操縦者及びその関係者は次のような措置を講じなければならない。

ア)負傷者がいる場合は、医師、救急車等が到着するまでの間のガーゼや清潔なハンカチ等での止血等、可能な応急救護処置を行う。この場合、むやみに負傷者を動かさない(特に頭部に傷を受けているときは動かさない)ようにする。ただし、二次的な事故等のおそれがある場合は、速やかに負傷者を安全な場所に移動させる。

イ)救急車の要請 等

令和4年11月4日 制定(国空無機第223052号)無人航空機の事故及び重大インシデントの報告要領

止血と書いてありますが、果たしてどれだけの方が正しい止血を行えるのでしょうか?
止血を行うためには、標準的感染予防対策(スタンダードプリコーション)を正しく理解し、実行しなければなりません。
ではその方法はご存じでしょうか?ご存じない方がほとんどかと思います。
また、皆さんは救急車を呼ぶ際、焦らず的確に119番を行うことができますか?
本講習では、これら内容も踏まえた内容となっております。

(2) 手動飛行から自律飛行への変化に合わせた運用が求められている。

これまでのドローンは手動飛行を中心とした操縦であり、リスク回避のための運用は操縦技量の向上および人がいないところで飛ばす、程度でした。しかしながら時代は既に自律飛行へと進み始めており、操縦技量に加えた対策が求められていくはずです。つまり事故発生直後の適切な対応が必要であり、応急手当のスキルと装備を活用した、緊急対応における被害の軽減が必要とされていくはずです。

これまで【手動飛行】

オペレーションとしては、運用の習熟や人払い等によるリスク回避のみ

これから【自律飛行】

応急手当のスキルと装備を活かした、緊急対応による被害の軽減

(3) フライト現場から医療機関までの距離が離れていることが多い。

現在行われているドローンの実証実験や撮影・インフラ点検などは、どちらかと言えば人里離れた過疎地域・山間部・離島等でのフライトが多いかと思います。当然、医療機関までは距離が離れていることが多く、万が一の際の搬送にも時間がかかってしまいます。

DOSAドローン応急手当講習の特徴

(1) 消防の一般的な講習と違いドローンに特化したプログラム

日々現場でドローンを飛ばしているからこそ分かるリスク。
当社では、経験した現場数・機体の種類・操縦方法などなど、ありとあらゆるパターンにおいて安全な運行方法を追求しながら経験を重ね、そして対応策についてアップデートを繰り返してきました。
このリスクを最小限に食い留めるための措置こそがDOSAの哲学であり、これはドローンサービス企業でなければできないことです。

また一般的な応急手当講習では、ドローンとは関係のない部分も多数含まれてきてしまいます。ドローン応急手当(DEC)講習はドローンに特化することで、ドローン従事者の皆さまが効率的に応急手当方法を身に付けることが可能となっております。

(2) 救急救命士・看護師・航空保安要員監修による講習プログラム構築

ドローン応急手当講習は、ドローンサービス企業でDOSAを運営する株式会社ダイヤサービスにおいて、救急救命士・看護師・航空保安要員(客室乗務員)それぞれの監修を受けて構築されました。つまり、ドローンサービスのプロフェッショナル・救急救命のプロフェッショナル・航空保安のプロフェッショナルで作り上げられた、世界でたった1つの講習になります。

(3) オンラインによる事前学習制の導入で実技中心の1日講習を実現

複数日に渡る講習は、忙しい企業の皆様においてスケジュールを調整するのが大変です。このため、1日間で必要な知識と技術を身につけられるよう、座学については事前にオンラインで学んでいただくこととしました。これにより”ドローン応急手当講習”の対面講習は、即現場で活用できる”実技が中心”となります。なお、オンライン学習の動画は、受講後もいつまでも再拝聴が可能となっておりますので、復習に役立てることも可能です。

(4) 認定証の発行

オンラインによる事前講習および実技講習(実技試験あり)を受講いたしますと、オリジナルの認定証が発行されます。ドローンのフライト現場には必ず携行し、必要に応じてクライアント・お取引先の皆さまにご説明をいただくことで、安心感を提供できます。なお、認定証の有効期限は2年間となっております。2年毎にアップデート講習(3時間程度、座学+実技)を受講いただくことで更新が可能です。応急手当のガイドラインは変化していきますので、その変化に対応させるためにも、2年毎の更新をお願い申し上げます。

ドローン応急手当講習で学べること

”ドローン応急手当講習”では、以下のようなことを学ぶことができます。

  • 119番にかけたときの対処方法
  • スタンダードプリコーション(標準予防策)
  • ELS(一次救命)の対応フローと処置方法
  • PRICES処置法(肉離れや打撲、捻挫など外傷を受けたときの基本的な応急手当方法)
  • 胸骨圧迫方法(CPR)とAED使用方法
  • ドローンの現場でありえる怪我の応急手当方法
    • 指の切断
    • 擦り傷・切り傷
    • 打撲
    • やけど
    • 虫刺され
    • 熱中症 など全23項目

講習カリキュラム

(1) 事前オンライン講習

お申込み後、講習前日までにオンラインにて座学を学習いただきます。オンラインの座学講習は2時間程度となっており、また細かく章に分けた動画として通勤時にも無理なく学べるように配慮しました。

(2) 対面講習

対面講習は、実技を中心としたワークショップになります。

時間内容区分
9:30〜9:50オリエンテーション 
9:50〜10:10スタンダードプリコーションワークショップ
10:10〜11:10一次救命処置①(意識・呼吸の確認、CPR、AED)ワークショップ
11:10〜11:25一次救命処置②(JCS、バイタルサイン)ワークショップ
11:10〜11:25PRICES処置法ワークショップ
11:35〜12:10三角巾、シーネの使用方法ワークショップ
12:10〜13:10昼休憩 
13:10〜13:45出血時の応急手当方法
瞳孔・対光反射の観察方法
ワークショップ
13:45〜14:00ポイズンリムーバの使用方法ワークショップ
14:00〜14:20傷病者の搬送方法ワークショップ
14:20〜14:25休憩 
14:25〜16:15ドローンの現場で起こりうるその他の応急手当方法ワークショップ
16:15〜16:45効果測定実技テスト
16:45〜質疑応答 

講習概要

主な対象者新入社員、中堅社員、管理職、経営陣まで
場所株式会社ダイヤサービス本社
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘5-27-28畑町ビル3階
金額おひとり様あたり、29,200円(税込)

ドローン応急手当キットを同時お申し込みの場合
おひとり様あたり、58,000円(税込)
※ドローン応急手当キットの概要については、本ページ下段もしくは販売サイトをご参照ください。
支払い方法クレジットカード払い(Visa、Mastercard、American Express、JCB)
Apple Pay
Google Pay
銀行振込
請求書払い(初回お取引時は前払いとなります)

※企業などでまとめて受講をご希望の場合、各種割引制度を用意しております。お気軽にご相談くださいませ。
※価格は、テキスト代ならびに使用する資材の費用を含みます。
※最少催行人数に満たない場合は、開講できない場合があります。その際には別途、日程をご相談させていただきます。

受講方法

定期開催コースで受講

現在のところ月に2回程度、DOSA運営事務局のある千葉県千葉市にて、定期的に開催をしております。ご予約はこちらからお願いいたします。
※最低開講人数2名です。参加人数が2名に達しない場合は別日にて改めて受講いただくよう、ご案内をいたします。

<講習予定日>

7 月 5 日(金)
7 月 12 日(金)
7 月 19 日(金)

7 月 26 日(金)

※その他曜日をご希望の場合は、個別にご相談ください。

出張開催で受講

企業様向けに予め日程調整の上、ご指定の場所まで出向いて講習を開催いたします。詳細については、お問い合わせフォームよりご相談くださいませ。
※4名以上の参加が条件となります。
※ご指定場所での出張出前講習の場合は、手数料、旅費交通費、宿泊費(遠方の場合)等が別途発生いたします。

お問い合わせはこちらから

ドローン応急手当キットについて

ドローン応急手当キットは、ドローンのフライト現場で起こりうるケガに対する応急手当として必要なアイテムを取り揃えた、世界で唯一のドローン専用の応急手当セットになります。

セットの内容

緊急時に速やかに必要なアイテムを取り出せるよう、バッグの中をA〜Fまでグループ分けして収納してあります。
※各アイテムの種類については、予告なく変更する場合があります。
※一部アイテムについて指定医薬部外品につき、薬事法の関係で小分けや専用バッグに梱包しての販売ができないアイテムがございます。恐れ入りますが、お客様ご自身にてお買い求めいただきますよう、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

グループA

スタンダードプリコーション

  • 保護メガネ
  • 感染防御手袋【3セット】
  • 手指消毒剤 [指定医薬部外品につき、別途お買い求めください]
  • 不織布マスク(ドクタープロテクトマスク・普通サイズ・PFE≧99%)【3枚】
グループB

出血対応

  • 清浄綿(サイズ:80×80mm)[指定医薬部外品につき、別途お買い求めください]
  • 切断指キット[指定医薬部外品につき、別途お買い求めください]
  • 消毒液(ベンザルコニウム)[指定医薬部外品につき、別途お買い求めください]
  • 綿棒【5本】[指定医薬部外品につき、別途お買い求めください]
  • 傷テープ(リバテープ)[指定医薬部外品につき、別途お買い求めください]
グループC

ツール類

  • 安全ピン(44mm)【5本】
  • 衛生器具3点セット(ハサミ、ピンセット、とげ抜き)
  • ホワイトテープ(12mm×9m)
  • 洗浄用キャップ
  • ハサミ(メディックシザー)
  • 人工呼吸用キューマスク
  • メディカルペンライト
  • 止血帯
グループD

外傷対応

  • 急速冷却材(持続時間60分)
  • ソフトシーネLサイズ
  • ソフトシーネMサイズ
  • ソフトシーネSサイズ
  • 救急三角布【2セット】
  • 自己癒着包帯(5cm x 4.5m)【2セット】
  • ワセリン
グループE

カード類

  • 意識レベル表付きゲージ付き定規
  • DECアイテム一覧表(裏面は一次応急処置フロー図)
グループF

サバイバル

  • ポイズンリムーバ
  • アルミブランケット
 
ドローン応急手当キットのみのご購入ご希望の方へ

ドローン応急手当キットのみの購入をご希望の方は、以下よりお買い求めください。なお、キットを持っていても使い方が分からないと意味を成さなくなってしまいます。このため、講習とのセットでのお申込みを強く推奨いたします。

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