講習設立の背景
事故が発生すると、「運が悪かった」「仕方ない」で済ませるか、「誰が責任を取るのか」の追求で終わってしまうことが少なくありません。しかしながら、それで本当に同じ事故は防ぐことができるのでしょうか?「なぜ起こったのか?」という視点での調査と再発防止策の立案そして実行こそが大切ではないでしょうか?
責任思考型から対策思考型にマインドを変化させていかないと、いつまで経っても事故は繰り返されてしまいます。
そもそも人間は、そもそもミスを起こしやすい動物です(To err is human.)。例えば、古いダイヤル式電話でのダイヤル回しは20回に1回はエラーを起こし、繰り返し単純作業では100回に1回、かなり整備された環境下での作業行動でも、1000回に1回はエラーを起こすと言われています。
この講習では、人間が起こすミスの原理とその対策として航空業界で取り入れられている管理手法を学び、そして実際に皆さんで考えるトレーニングをしていきます。
講習カリキュラム
国内外の航空業界で取り入れられている手法を参考に、以下のとおりワークショップを中心としたトレーニング講習を実施いたします。リスクマネジメントとチームマネジメントをベースとした、ヒューマンエラーに関する内容が中心となります。
時間 | 内容 |
9:30~10:00 | 0. オリエンテーション 1. はじめに |
10:00~10:15 | 2. ドローンによる事故事例 (1) 農薬散布機の操縦ミスにより眼球破裂を起こした事例 (2) 屋内で産業機を練習中に指を切断した事例 |
10:15~10:30 | 3. 事故発生の要因 (1) スイスチーズモデル (2) ハインリッヒの法則 |
10:30~11:00 | 4. 人はエラーを犯す生き物 (1) 人間の脳=シングルチャンネル (2) フェーズ理論 |
11:00~12:00 | 5. ヒューマンエラー (1) ヒューマンエラーとは (2) エラーのリスクが高まる状況 (3) ヒューマンエラーに起因する事故の比率 |
13:00~14:00 | 6. 個人の限界を知る (1) 盲点を知る (2) Awareness Wheel(気付きの輪)とは (3) 自己診断 |
14:00~15:00 | 7. クルー・リソース・マネジメント (CRM)とは (1) 航空事故のファクター別要因の推移 (2) CRMの目標 (3) 権威勾配 (4) CRMスキルの5大要素 |
15:00~16:00 | 8. CRMの訓練方法 (1) SHELLモデル (2) LOFT (Line Oriented Flight Training) |
16:00~17:00 | 9. チームビルディング |
17:00~17:30 | 質疑応答 |
主な対象者
新入社員、中堅社員、管理職、経営陣まで
場所
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘5-27-28畑町ビル3階
費用
お一人様:27,000円(税別)
※団体向け割引制度あり。詳細は直接お問い合わせください。
※上記価格は、テキスト代ならびに使用する資材の費用を含みます。
※最少催行人数に満たない場合は、開講できない場合があります。その際には別途、日程をご相談させていただきます。