DJIのドローンしか触ったこと無い方の典型的な癖

世界シェア7割とも言われる中国ドローンメーカーのDJI。日本国内でも空飛ぶドローンの多くがDJIの機体です。そしてほとんどのドローンスクールでも、DJIのドローンでトレーニングを実施されています。たしかにDJIのドローンは優秀で、安定して飛行してくれます。国産ドローンは周回遅れどころじゃないぐらい、差があります。

ただ、あまりにも簡単に操縦できてしまうので、ちょっと練習すれば誰でもただ飛ばすだけならできてしまいます。逆に、本来の操縦技量を身に付けるのが実は難しかったりします。DJIのドローンしか触ったことのない方のほとんどが、操縦の舵操作がかなり荒いです。

DJIの機体は制御が非常に複雑なため、舵を入れてから反応までにタイムラグがあります。DJIしか触ったこと無い方は比較対象がないので当然ながらそのタイムラグにすら気づきません。タイムラグのある機体を操作しているとどうなるかというと、舵が大きくなる傾向にあります。一瞬動かしても動かないから、気づかないうちに舵を大きく入れる癖が付いてしまうのです。

DOSA千葉校にも運営する株式会社ダイヤサービスにも、これまで多くの操縦者が「講師をやらせてくれ」「操縦できるので仕事欲しい」といった形で相談に来ました。実際に産業機を飛ばせさせてみると、皆一様にしてまともに操縦できない。舵が荒すぎてスピードが出てしまい、機体をコントロールできないのです。そして、DJIのみ歴の長い方ほど、この癖を取り除くまでに時間がかかってしまいます。

FPVのレースドローンを除き、フルスピードでコントロールすることはドローンではほぼ無いです。むしろ細かな操作こそが求められます。そしてDJIしか触ったことがないと、この細かな操作ができないというケースが多いのです。

DOSA千葉校でももちろん、DJI機体も使用します。ただし途中からは、DJI以外の機体も使用していきます。登録講習機関も同様で、実地の終了審査もDJIの機体ではありません。決して講師陣の操縦技量を自慢するつもりはありませんし、何よりも大切なのはノンテクニカルスキルの部分なのですが、かといって荒い舵操作しかできないと産業機を操縦した瞬間に事故を起こすリスクが高まります。(農薬散布機による事故が多いのは、これも原因の1つだと思っています)。

本当のプロフェッショナルは、どのような機体でも操縦方法を変えて対応します。そしてそのためには、細かい舵操作は必ず必要なスキルです。ドローン本来の正しい舵操作もせっかくなのでDOSAで身に付けていただきたいと思います。

 

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